2017-09

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「Children’s day」その④&「私の仲間を紹介します。」&お知らせ

こんにちは(或いはこんばんは)
毎週お世話になっております。奥貫阿Qです。

さてさて、お待たせいたしました。今週は「Children’s day」の最終話です!
先週から一週間、最終話の掲載ががずれてしまいましたが、含みも何もありません。ホントに長かっただけなんです。
(スンマセン)
この回では久方ぶりに、キリがキリらしい行動を見せてくれましたので、ちょっと嬉しかったです。ええ。
でも、「魔人記」以降、久方ぶりの過去バナは難しかったです(泣)。
(ちゃんとした)ネタが浮かべば、また書きたいっす!過去バナ!

あと今週は、予告通り短編も載せましたよ~。
タイトルは「私の仲間を紹介します。」。キリが自分の今の仲間を紹介する話です(自警団員のみ)。
淡々とし過ぎてる感がありますが、もうキリは成人だもの。たまには大人しくならにゃあ←
できれば他の団員でも書きたいな~、と、作者は考えております。


さて、掲載した小説に関する話はここまでですが、最後に、作者自身についての話をば。

私こと奥貫は、今回、また(懲りずに)コンクール作品を書く関係で、暫くブログをお休みします。
今回は、たぶん九月くらいまでは休むかもです(汗)

その間に新作ができれば掲載しますが、暫くはコンクール作品中心の創作活動ですかね…。
あと、就活の準備も(汗)

より忙しくなってきますが、作品が仕上がり次第復活するので、その時は快く迎えていただければ嬉しいです!


では、そろそろ本編へバトンタッチします。
休みが明けたら、またお会いしましょう!



「Children’s day」その④

「何やら上が騒がしいと思ったら…。今の爆発音、あんたらの仕業かい?」

地下室にいたこの男は、キリ達にそう訊いてきた。
しかし…やはり、というか何というか。
地下室にいる人物というのは、大体が不審人物だ、というのは、キリもミハエルも、学級文庫にあったSF小説で読んだことがある。

しかし、ここまでドンピシャな変人が出てこなくってもいいじゃん。

彼女達は、心の中で強く強くそう思わざるを得ない。
だって、自分らの周りに置かれているのは、怪しげな大型装置。目の前にはピンク色した液体が入った水槽。そして、極め付きにこの男、だ。メガネこそかけてはいないが、この男の雰囲気と、周辺の機材で分かってしまった。

まさにマッドサイエンティストと、その秘密研究所である。

捕まったら間違いなく存命は難しくなる相手だ。

(っつうか、マジでマッドサイエンティストって存在してたのか…)

キリよりもリアリスト的な感覚を持つミハエルなんて、そんなことまで思ってしまう。マッドサイエンティスト、それも、小説に出てくるような「いかにも」な感じのやつなんて、ホームズのような探偵や、ルパンのような怪盗を見つけるのと同じくらい難しい。いや、怪盗だったら、まずその職業から見つけなきゃいけない訳だけど。

(夢、見てんじゃないだろうな…)

思わず自分の頬をつねろうとしたが、それ以前に、確認すべきことがあるということに気が付き、頬に手を伸ばすのを止めた止めた。

「…兄さんよ」
「何だよ?」
「あんた、山賊の一味か」
「山賊ぅ?俺がそんな荒っぽい奴に見えるかよ」

言われてみると、確かにその通りだった。不気味な雰囲気ではあるが、男の容貌は酷く貧弱だ。肌の色も、生まれて一度も日の光に当たったことがないかのように白い。
全体的に、まるでもやしのような男だった。

「ミーナも色白だけど、あの人のが白いね」
「ああ…。何だろう、外に出ない人なのかな」

こっそりとそう話しあう、悪ガキ組。 ミハエルだけでなく、キリも本能が「ヤバイ」と告げたのか、できる限り声をひそめて、こちらの話を聞かれないようにした。聞かれちゃダメな話なんて一切していないのだが、男が話の内容に対し、何らかの反応をしてくることが怖かった。
だがその願いもむなしく、彼女らの話は男の耳に入ってしまったらしい。

「何を話しているのかは知らんが、ちょうどいいや。実験も失敗しちまったようだし…。」

男は妙に嬉しそうな笑顔を顔に張り付けると、部屋の奥に置いてある、あのピンク色の液体が入った水槽を指差した。

「お前ら、このプールに入るかい?何だか汗びっしょり書いてるようだし、さっぱりしていけばぁ?」
「えっ!いいの!?やったあ!」

基本人懐っこい性格のキリは、条件反射からか、いつもの感じで反応してしまった。実際、山賊から逃げ回っていたせいで汗びっしょりだった。キリはその不快感が何となく嫌で、できることならひとっ風呂浴びてさっぱりしたかったのだ。
そんな友を「このバカ!」と怒鳴るをこらえ、代わりにイラついた目でにらんでいたミハエルだが…。友から目を離し、ふと水槽に目をやった途端、ギョッとなった。
飲み込んだはずの怒鳴り声とともに、油断しかけているキリに叫ぶ。

「バカ!キリ、水槽の水をよく見て見ろ!」
「?」

ミハエルに言われて、キリは水槽を観察してみる。
一見、水はただのピンクの色水のように思えた。だがよく見てみると、水は人口的ではない、まるで肉の色がそのまま溶けたかのようなピンク色をしている。臭いも何だか生臭い。おまけに風も振動もないのに、タポタポと揺れ動いているようだ。

「!?」

若干十歳の、しかもややおバカな子供でも分かることだった。
あの液体が、絵の具をといたバケツの水のような、ただの色水ではないことが。

更に。
ひときわ大きく水面が揺らめくと、その水面から、何本もの触手が出てきた。うねうねと、あるものは道端でもがくミミズのように激しく、またあるものは湖底で揺らめく水草のようにゆっくりと動き、それらは次第に形を変えていった。

悪ガキ二人もよく知るものに。

「「ぎゃああああああぁッ!」」

二人は叫んだ。

触手が変身したものは、人の手、猫の前足、大きいものなら馬の蹄など、何らかの生物の前足だったからだ。
それらは二人に向かって、一斉においでおいでをし出した。

「やだああぁっ!」

まだ何もされていないにも関わらず、キリは泣きじゃくっていた。涙も鼻水も垂れ流しで、顔中からいろんなものが出ている。
そして彼女はいつの間にか、手近にあったと思われる緑色の液体入りのフラスコを手にしていた。

(あ、ヤバイ)

ミハエルは咄嗟にそう思い、やはり無意識に顔を庇った。
実はキリには悪い癖があり、泣いたり怒ったりなど、悪い意味での感情の高まりがあると、無意識のうちに物をとり、近くにいる相手にぶん投げたりするのだ。

キリが投げたフラスコは、美しい放物線を描き、 水槽に、落下した。

フラスコは普通に着水し、触手もユラユラと動くのみである。

一見、それだけのことのように思えた。

だが、マッドサイエンティスト(仮)が作った代物が、穏やかな結末を迎えることなんて、あるのだろうか?
それはもちろん、

「「「おわああぁっ!?」」」

ない訳である。

フラスコが落ちたところから、次第に大きなこぶのようなものが出てきた。薄皮が張り、中にはピンクの液体が入ったこぶは、まるで泡のようにポコポコと膨らみ、増殖した。

マッドサイエンティスト(仮)にとっても予想外のことだったようで、ガキどもとバカ面を並べたまま、事の成り行きを見守っているだけである。

不気味な増殖は、まだ続く。続いて続いて続きまくって、とうとうてっぺんがが天井に届いた瞬間、とうとう変化が起きた。

「…あ」

薄皮が破れたのである。

あまりに早く薄皮が破れ、剥がれ落ちたせいで、一瞬何も変化が起きていないように見えた。
だが、パツパツに張っていた薄皮がなくなったせいで、あっという間にドロリと液体が崩れる。この嫌な崩壊現象は下へ下へと続いていき、ピンク色の液体が崩れては下へと流れていく。

さながら、悪夢のような大洪水が起きた。

「うあぁッ!?」
「俺の実験がッ!?」
「なにこの洪水!?つか生臭ッ!」

突然起きた大大洪水に、男はもちろん、キリもミハエルも驚いた。
だが根っからの悪ガキたるこの二人は、驚いて叫びつつも脱出の機会を逃さない。山賊どももこの大爆発なら外に逃げているはずと踏んで、男は捨て置き、二人は地下室のまで突き進む。途中で、泳がなければならないまでの水深となったが、それでも何とか地下室から出られた。   
そのまま、偶然振動で空いた壁の破れ目から、外の世界へと這い出した。



「はぁッ、はぁッ…」
「あ、明るい…外だ…。ううっ、つかマジで生臭ぇ…」

凄まじい疲労感と生臭さを体に残したまま、悪ガキ二人は、屋敷から数百メートル離れたところまで避難していた。
ようやく一息つける場所まで来たので、屋敷の様子が気になったキリは、後ろを振り返ってみる。

「ミーナ、見て!屋敷が!」

キリに叫ばれて振り返れば、地鳴りの影響からか、朽ちかけつつもどっしりとした屋敷が崩れ始めていた。
見た目はどっしりとしていても、中はしっかりとシロアリにやられていたに違いない。

「全部木材で造ったのかな。だとしたら超VIPじゃん!」
「知らないよ。でも、貧乏人ばかりの村を見下ろして、今時あんなけしからん建物造ったんだ。何だかいい気味だ」

そう言って、カラカラと笑うミハエル。ちなみに、彼女らは一言も口にしていないが、山賊はともかくあの男は、屋敷の崩壊に巻き込まれたはずである。五階建ての、まるで鹿鳴館のような豪華な造りの屋敷が壊れてくのだ。いくらマッドサイエンティスト(仮)とて無事では済まない。
済まないのだが、

「いやあ、それもそうかねえ!」
「多分そうだよ!」

大口開けて豪快に笑う子供達の笑顔の前には、全てが瑣末だった。

「それにしてもさぁ」

ひとしきり笑った後、キリが神妙な顔になって言う。

「あの屋敷、やっぱり化け物屋敷だったね。持ち主がいた時は、大勢の女の人がいた。でも、その人達をまるでおもちゃ箱にしまうかのように閉じ込めてたようだった。持ち主がいなくなった後は、人を売り物にすることもある山賊のアジト。地下室すらも、人を実験台にしようとする兄ちゃんがいたし…つまりね」
「うん」

キリが言いたいことは、ミハエルも何と無く分かっていた。
それは。

「人って恐いね」
「…うん」

珍しく神妙な顔つきになった友に、ミハエルは何も言うことがなかった。

「あ、でも。キリ」
「?」
「…あの兄ちゃん、生きてるのかな」
「…もう知らね」

              ◆

(by アヤト)

「…ってな話よ。私達の過去バナは」
「へぇ~…って、ちょっと待ってください。何でいつの間にかキリさんが話の主導権握ってるんですか」

思いのほか長かった話だったせいで、話をしているミカもキリさんも、とっても疲れたような顔になっている。無論、聞いていた僕もそうだ。

「いいじゃん別に。この話、私でもミーナでも同じ内容のはずよ」
「はぁ…。ねえミカ、そうなのかい?」
「多分」
「多分って何?」

いやはや。聞いてるだけでぐったりするような長さだったのに、この二人は元気だ。
特にキリさんは、話す量はミカよりも短い癖に熱弁をふるった。そのせいで、喉がガラガラになっているにもかかわらず、元気にミカと口げんかしている。
正確には、キリさんの文句を、ミカが適当に流しているような感じだけどね。

 こんな二人の姿は…。何だろ。さっきまで過去バナ聞いていたせいか、まだ十歳前後の子供に見えた。写真が手元にないせいで、想像の域を出ない二人の幼少期の姿だけど、僕の頭の中にあるその姿と、今の二人の姿がダブる。

 本当に変わってないんだろうなあ、この二人は…(泣)

「ふわぁあ…。お?話し終わったの?」
「おお、アイ博士おはよう…って、ちょっと!あんた今の今まで眠ってたの!?」

「ええ。眠っていたらしいですよ、キリさん。」

だって、うつ伏せに寝た時に着く、枕のあとがありますもん。

「おまけに、キリさんの方からは死角になって見えないようですが、僕の方から見れば、布団一式が床に敷かれています」
「マジで!?超本格的な居眠り!」

まあ、僕も今寝具の存在に気が付きましたがね。
格闘家の目を盗んで布団を敷き、なおかつ居眠りをしててだなんて…。僕、まさか勘が鈍ってる?

「ああ。さっき私が敷くのを手伝ったやつか」

しかも君まで手伝ったっていうのかい、ミカ(泣)!

「まさか本当に寝るとは…」

まさか、君が移動したことまで気が付かないとは(哀)
やっぱり僕は、勘が鈍っているらしい(泣)

「まあ、いいや。アイ、話が聞きたいのなら、また最初から話してやろうか?」
「いいよ、話長そうだもん。…つうかキリ?かな。誰かがよっぽどうるさい声で話していたんだろうな。嫌な夢見たぜ」

嫌な夢?
確かに、キリさんがかなり元気のいい声で話をしていたけど。それで見る悪夢って何なんだろ。

「嫌な夢って何よ?」
「面白くも何ともねえ、俺の過去の夢だよ。まだユバナにラボを構えてきた時、仮のラボで実験をしたことがあったんだ。気晴らしにな。その仮ラボで、実験をしくじったことがあったんだ」
「アイ博士がですか?一体なぜ?」
「何でかなあ…」

暫く顎を撫でて、アイさんは考える。
そしてようやく何かを思い出したらしく、ポン、と手を打った。

「ああ、そうそう。仮ラボにガキが侵入したんだ。しかも二人も。一人は緑色の目をしてて、もう一人は、妙に身体能力がある奴だったなぁ」
「えっ…」
「で、緑の目のガキの方が、せっかく用意したプールに劇薬ぶち込んでね。今までの努力が水の泡!ってわけよ。ああもう、今思い出しても腹立つわー」

「…は」
「え…」

アイさんの話を聞いて、元悪ガキ組は口をつぐんだ。
だって、それに似た話を今、この二人から聞いたところなんだもん。

「えっとぉ…。アイ博士?もしその時ラボに侵入した犯人を見つけたら、君は一体どうするつもりなんでしょうか?」

やめときゃいいのに、恐る恐るそう訊いたのはキリさんだ。こういう向う見ずなスタイルも、あの地下室の話の時と変わっていないのかもしれない。危機感があるだけましだけど。

「んあ?そうさなぁ…」

タバコもどきの箱をガサガサさせながら、アイさんは再び考える。
ミカも、アイさんの視線が外れているのをいいことに、「このバカ」と言いたげな、やっぱりあの頃と変わらない表情を見せた(今は眉間に少し皺を寄せてるだけだけどね)。

タバコもどきの箱は空だったようだ。
明らかに不機嫌になったアイさんは、その不機嫌な感情をも乗っけて、自分の気持ちを述べられた。

「三枚におろした上で、味噌に漬け込んで、酒の肴代わりに食ってやらあ」
「「「!!!!!」」」

何ということでしょう!
相手は子供だったというのに、こんな大人げない発言!
キリさんとミカなんて、この世の終わりみたいな顔してボー然としちゃってんじゃん!今にも口からエクトプラズム吐きそうなくらいのグッドフェイスだよ!

「どうしたんだよ、お前ら」
「…」
「…」

二人は一言もしゃべらない。
当然だろう。自分らを殺ろうとしている男が目の前にいて、しかも話しかけて来てんだから。これ以上の緊張感と恐怖は、滅多にない。

「ん?なーんかお前ら、あの時のガキどもに似てるな。」
「…」
「…」
「まさかのご本人登場?」
「…」
「…」

アイさん、もう止めてよ。
大人なんだから、子供のいたずらは許すべきだよ。
っていうかこの人、外見は僕らと変わらないのに、一体いくつなんだろう…。

◆                           

「私の仲間を紹介します。」
(byキリ)

「んー…」

自室でペンをクルクルしながら、私は悩んでいた。
というのも、もうすぐ我が自警団と、MK分団の小隊とで、合同演習があるからだ。
合同演習をする理由は、その小隊の隊長が、うちの団長を兼任しているから。
その団長(または隊長)が、なぜか顔合わせを兼ねて、合同演習をする気になったらしい。で、私と、その小隊の副隊長に、「自分を含むそれぞれのメンバーの紹介文を書け」という、かなりめんどくさい命令を出してしまったのだ。
団長…真面目っていうか、何というかねえ。
仕事してるいい大人が、んなもん書いたところでどうなるんだか。
普通に、各々口で自己紹介してけばいいだろうにねえ。

「ま。ぐじぐじ言ってもしゃあないか。書けって言われたんなら、書こうじゃないの」

だけど、一体どのように書けばいいのか。自分はともかく、他者を紹する文ってのは。
こういう文章書けって仕事、苦手だ。

さっきからずっと内容を考えているけれど、書いては消し、書いては消し、の、繰り返しになってしまってる。
文の内容構成に飽きたら、上手いことこの文を書く方法も考えているけど、中々名案は浮かばない…。

もう一度、ペンをクルクル回して、「これが最後の足掻きだ!」とばかりに、知恵を絞る。

「あ、そうか!」

ようやく閃いた!

私はピタッとペンを止め、急いで、いらない紙に文字を書いていく。
これはアンケートだ。
これを使って、仕事に利用する!

「私が思い付かないなら、彼ら自身から意見を聞けばいい!」

つまりこういうことだ。団員全員に、自己紹介と、自分以外の全ての団員の印象を書かせる。それを私がうまいことまとめ、それで文章を作ればいいのだ。
これならこの仕事も終わるし、団員全員に公平な紹介文になるから、文句は出ないはず。

まさに団員と団長、双方に都合のいい、紹介文となるわけよ!



「さて、全員にアンケートを配り終えたし、私もある程度は考えますか〜。」

まず私の自己紹介をば。

私の名前は「キリ」。
ご存知の通り、カザミの首都、MK郡の自警団の副団長をやってる。本業は、アヤトの実家である、修理屋で技師やってる身ですが。

姓は知らない。というか、多分ない。
我が出身国「ユバナ」では、姓がないのが普通だからだ。
名前もだいたい、二文字から三文字程度。シンプルかつ、個性を重んじた名前をつけることが美徳とされてるんだって(ところで「美徳」って、どういう意味?)。
私の場合、桐の木の根元にいたところを拾われたから、この名前になった。私を拾った、細工師のじいさんがつけた名前よ。

そのじいさんは、小学校で住み込みの用務員をしつつ、細工師として働き、私を育ててくれた。
じいさんが用務員をしてくれていたおかげで、私は今尚付き合いがある幼馴染・ミーナと知り合うことができたんだ。けどその話は、長いからパスしよう。

で、その幼馴染ね。
本名はミハエルっていう、ユバナの元軍人だ。父親が猟師だったこともあり、小さいころから命の危機…もとい、戦いのイロハを仕込まれた。そのため、武勇伝もかなり多い。例えば、五歳のころ熊に襲われたものの生還したって事件なんかは、私が今迄聞いた 話の中で、五本の指に入るほどの驚きがあった。あの話は、現場に居合わせなかった私でさえビビる話だったからね。…あの話一つとっても、昔から、信じられないほどの極限の世界で生きてる奴なんだってことが、よく分かる。
今は自警団の仕事を手伝ってくれる傍ら、自分も猟師を始めている子だ。

でも、今尚、その強さは衰えていない。いやむしろ、年を追うごとに強くなってる気がする。もうあの子は、百戦錬磨の強者だね。

こんな紹介の仕方だと、ミーナの人物像として、なんだかスポーツマンタイプのイカチーお兄さんを想像する人がほとんどだろう。

だが、それは違う。

ミーナはスポーツマンタイプのお兄さんどころか、その真逆の存在だ。
ハッキリ言ってしまえば、筋肉なんて見当たらない、スレンダー美人な「お姉さん」。…男性名だけど、実は女!男ですらないんだよ(笑)
普段は何と無くぼーっとした顔だし、趣味も水彩画書くことだったり、オフの時はものすごく大人しいんだよね。けど、一度スイッチが入れば、誰も敵わない戦士になる。
彼女に会う人は、どうかそのギャップに驚かないで欲しい。


次に紹介するのは、ミーナのかつての上官である、「アイ」って男。

ミーナが今でもつるむくらいだから、悪人ではないことは確かなんだろうけど…。色々謎の存在なんだ。

まず第一に、彼の歳が分からない。国によって、自分の歳を数えない文化がある国も存在するから、正確な歳は別にいいとしよう。
だけど問題なのは、彼が一体幾つくらいなのか、予想すら困難なことなんだ。
普通なら「⚪︎⚪︎歳くらい?」は想像できるけど、この男、分厚い、それこそ、漫画に出てくるマッドサイエンティスト的キャラみたいなメガネをかけてるせいで、どんな顔をしているのかがサッパリ分からないんだ。いや、正確には、子供時代に一度だけ見たことがあるようなんだけど、今のが老けてる可能性があるから、数には含めない。最近、唯一彼の素顔を見たミーナの話によると、「かなり美形な若者」らしいんだけどさ。
でもねえ。
喋る言葉から立ち振る舞いまで、どうにもジジイっぽい。漫画みたいなメガネをかけてるせいで、尚更老けて見えるし。
男性は女性よりも、外見が変わりにくいからね。実は若作りしたオッさんという可能性もある。

その他にも、住んでる場所、ユバナ軍に入る以前の仕事など、分からないことが盛り沢山だ。
これらの謎、いつか解けるかもしれないし、解けないかもしれない。

何かもう、書いても答えがでないようだから、彼については保留にしておこう。

最後に紹介するのは、自警団では私の部下であり、本業においては私の雇い主である、アヤトだ。
まだまだ十代後半の、自警団最年少の若者で、自警団一礼儀正しい若者でもある。

実は私、彼の今後にかなり期待してるところがある。
彼が一番の若手だから?
それもあるけど、理由はもっとほかのところにあるんだ。

彼には格闘技の才能があるっていうところにね!

私はカザミに来る以前にアヤトに出会い、以来ずっと彼の世話を焼いてきた(え?逆だろうって?んなアホな)。
その間、彼が格闘技を始める前まで、彼にそんな才能があるだなんて、ちっとも気がつかなかったわけよ。何だかおっとりした性格だったし。目つきだって、まだミーナのほうが凛々しいし。

まさに青天の霹靂。驚かされました。

しかもただ「格闘技に強い」ってわけじゃあない。
ジャンルは不問、しかも何をやらせてみても強いってんだから凄い!
本人に言わせてみれば、長物が得意らしいんだけど。

まあ、そのせいでカザミに来る途中に、立ち寄った国で、軍にスカウトされたりして…大変だったよ。

でも、せっかくの才能だ。無駄にせず、大切にして欲しい。

ただ、最近ちょっと気がかりなことがある。

仕事が暇な時間や、夜寝る前の僅かな時間になると、なぜか物憂げな顔をして、考えごとをすることがあるんだ。
今の彼がビミョーな年齢だってことは、勿論私も分かっている。
でも、悩んでいることを何一つ言わずに黙ってるだなんて、悲しいことじゃないの。
せっかく今まで一緒にといたんだから!
…気が向いたらでいい。いつか、自分から話してくれることを、私は願っているよ。


以上で、私からのメンバー紹介を終わりにします!
腹も減ったし、私は筆をとめるよ。


バタンッ!

「お?」

ちょうどいいところまで文を書き終えた時、私の部屋のドアが、ノックもなしに勢いよく開いた。
恐る恐る背後をみると、そこには件の人物。

「やっぱり!リビングに降りてこないな〜と思ったら、部屋で遊んでいたんですね!?」

アヤトは、いかにも怒り心頭って顔をして、ご丁寧に仁王立ちになって、私を睨んでいた。

ヤバイ。これマジで怒ってる。

「や!遊んでないし!仕事だし!」
「嘘をつきなさい!DVDや漫画ばっかの部屋で、仕事なんて出来るわけがないでしょう!」
「本当だってば!信じてよ!」
「聞く耳持ちません!」

案の定、必死の弁解は意味をなさなかった。
アヤトはまだ、パジャマから着替えていない私の襟首をむんずと掴んむ。

「ほら、自分で歩いてください!今日はMK分団のメンバーと、合同演習の打ち合わせがあるんですよ!」
「分かった、分かりました!歩きゃいいんでしょーが!」

…あーあ。今はこんなだけど、昔はもっと私を慕ってくれてたんだよ?
何でこんなに反抗的になっちゃったんだか(泣)!
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